ガンプラを作りたいけど、そもそもガンプラにはどんな種類があるの?最初は簡単なものがいいと思うし、最終的にはサイズ感も統一させたいなぁ・・・教えてもくもくさん!
こんな方の為にガンプラ歴25年の"もくもく"が、ガンプラの種類を"価格"、"サイズ"、"製作難易度"等様々な観点から丁寧に解説いたします。
この記事を読み終わる頃には、きっと自分に合あったガンプラを見つけられることでしょう。
それでは早速紹介していきましょう!
まずはコチラの図をご覧ください。
ガンプラの種類(ラインナップ)の概要
HGやMGという文字はガンプラのシリーズ(グレード)を表しています。これは目にしたことがある人も多いでしょう。
このシリーズによって出来上がったときのサイズや完成度、パーツの細かさ、組み立て難易度、価格帯が設定されているのです。
初めて見たという方は後ほど詳しく説明するので安心してください。
他にもシリーズは存在しますが、今のガンプラはこれらが主流となっています。
上記のグラフは下から上に行くにつれて製作難易度が高く、左から右に行くにつれて価格が高いことを表しています。
難易度が高いという事は、一つ一つの部品が細かく細分化されているためパーツの数も多く、組立手順が複雑で組み立て時間も掛かります。
そして、この図の一番右上に位置するPG(パーフェクトグレード)は難易度も価格も一番高いという事を表しています。
PGはガンプラの最上級シリーズで、言わばフラグシップモデルなのです。
それではもう一つサイズ感について解説致します。
ガンプラ組み立て後のサイズは大まかに分けて4タイプ存在します。
大半はこのスケール(縮尺)のいずれかで販売されています。
そして、それぞれのスケールの中でもいくつかのシリーズが存在し、ディテールの細かさなどに差があるのです。
ちなみに1/144のガンプラがどれくらいのサイズかというと、
18.0m(実際のガンダムの高さ) ÷ 144 = 0.125m = 12.5cm
となります。
これ以外のスケールも存在しますが、特殊なのでここでは割愛しますね。
(気になる方は記事の最後で補足として説明していますのでご覧ください)
これらの図は大体の雰囲気をつかむ程度に見て頂いて、各グレードを詳しく解説していきます。
HG (ハイグレード)
価格も安いし初心者の方にオススメのシリーズだよ!
HG(ハイグレード)はガンプラ10周年を記念して発売されたシリーズ。
販売アイテム数が豊富で、ランナー数も数枚程度と初心者にはちょうど良いボリュームです。
ディテールはシンプルですが、低価格ながらもパーツは色分けされており、塗装なしでもそれなりの完成度になります。
逆に上級者からすると改造のしどころが残っている故にこのシリーズを買ってオリジナルな改造を施している方も多いです。
短時間で手軽に組み立てられる初心者向けでありながら、全グレード中で販売アイテム数が最も多い奥の深いガンプラのスタンダードシリーズとなっています。
スケール | 1/144 |
サイズ | 約13cm |
価格 | 1,000円~2,500円程度 |
難易度 | ★★☆☆☆ |
組み立て時間 | 1時間~4時間程度 |
MG (マスターグレード)
HGに満足できない人はステップアップでMGに挑戦だ!
MG(マスターグレード)はガンプラ15周年を記念して発売されたシリーズ。
サイズはHGよりも大きく、ランナー数はご覧の通り倍以上の数になるため難易度は高め。
サイズが大きい分、細かなディティールと内部フレーム構造が綺麗に表現されておりハイクオリティ。価格はそれなりにお高めです。
関節部は曲げた時に内部ギミックと連動して可動したりと、作中のポージングを再現しやすい可動域が売りでもあります。
武装などのバリエーションも他のシリーズより豊富なのも特徴。
塗装せずとも組み立てるだけで満足できる程の完成度を誇ります。
ディテールは細かいとは言えど、単純にパーツひとつひとつのサイズが大きい分そこまで細かい作業を必要とせず、時間は掛かるものの初心者でも十分製作は可能です。
完成度の高いものを時間を掛けてじっくり作っていきたい方にオススメします。
スケール | 1/100 |
サイズ | 約18cm |
価格 | 3,000〜8,000円程度 |
難易度 | ★★★★☆ |
組み立て時間 | 8時間~24時間 |
PG (パーフェクトグレード)
初心者にはオススメしないよ!
作り慣れてる人でもハードだよ!
PG(パーフェクトグレード)は、ガンプラ20周年を記念して誕生したフラッグシップモデル。
まさに"最上級のガンプラ"。
ガンプラモデラーであれば「いつかは作りたい」と憧れるシリーズです。
1/60スケール、全高約36cmビックサイズに、外見から内部に至るまでバンダイの最高技術を詰め込んで開発されたものです。
500~1200個のパーツで構成され、確実に1日では作り切れないボリューム。
ランナーから組立パーツを探すだけでも一苦労。
ただその苦労を乗り越えた先には「これがプラモデルか・・」と感動できる程のクオリティのものが目の前に出来上がっているはずです。
そして「バンダイすげぇ」と思っているはず(笑)
ガンプラの最上級シリーズで満足感(疲労感?)の味わえるシリーズです。
スケール | 1/60 |
サイズ | 約30cm |
価格 | 12,000円~25,000円程度 |
難易度 | ★★★★★ |
組み立て時間 | 24時間以上 |
RG (リアルグレード)
HGでは物足りないけど、1/144スケールが好きな人にはオススメだよ!
RG(リアルグレード)は、ガンプラの30周年を記念して発売されたシリーズです。
読んで字の如く、リアル(本物)を追求しており、ディティールの細かさ、MG並の色分け、関節可動域の広さなどHGと同スケールながらもHGを全て凌駕し、塗装なしで非常に満足できるキットです。
その理由としては外装パーツの細かさや、プラスチック成型色が細かく設定されていることがあげられるでしょう。
また、内部フレームにも“アドヴァンスドMSジョイント” と呼ばれる半完成状態のパーツを採用しており、仕組み自体は複雑ながらも組立を簡素化する最新技術などこだわりが感じられるシリーズです。
ただし、HGの倍以上のパーツ数で構成されているため、細かい組立作業が必要となり難易度も高めとなります。
昔から色々なガンプラを作ってきたもくもくも説明書を読んでも「ん~?」と頭を悩ませてしまう所が極稀にあります。
HGと比較すると販売アイテム数は少ないですが、プラモデルを作る楽しみを1/144スケールに凝縮した満足できるシリーズでしょう。
HGからのステップアップにオススメです。
スケール | 1/144 |
サイズ | 約13cm |
価格 | 2,500円~4,000円程度 |
難易度 | ★★★★☆ |
組み立て時間 | 4時間~8時間 |
RE/100 (リボーンワンハンドレッド)
大きいのがいいけど簡単に作りたい人にオススメだよ!
RE/100 (リボーンワンハンドレッド)は、今まで1/100スケールでキット化されて来なかった、言わばマニア向け機体を扱うシリーズです。
"もくもく"個人的には絶妙なラインナップで興奮を隠せない。
MGと同サイズながらも、パーツ数はそれよりも少なめです。
手軽に作れる1/100スケールと言ったところでしょう。
1/100スケールでコレクションしたい方にはオススメのシリーズです。
スケール | 1/100 |
サイズ | 約18cm |
価格 | 2,000円~6,000円程度 |
難易度 | ★★★☆☆ |
組み立て時間 | 3時間~6時間程度 |
SDガンダム BB戦士&クロスシルエット
可愛らしいのが好きな人や、まずは簡単なものがいいと考えてる人にオススメだよ!
ガンダムを二頭身~四頭身くらいにデフォルメしたキットシリーズ。
SDとは「スーパーデフォルメ」の略。
可動範囲は狭く、膝や肘を曲げたりする事が出来ないキットが大半だが、SDガンダムならではの可愛らしさとかっこよさがあり、このシリーズのファンも非常に多いです。
また販売アイテム数も非常に多くBB戦士シリーズにおいては400キットを超えます。HGと同じくコレクション性の高いシリーズでしょう。
クロスシルエットはSDガンダムでは比較的新しいシリーズとなります。
そのため販売アイテム数はBB戦士よりも少ないですが、別売りの内部フレームを購入すれば高等身のスタイルに変更出来たりと、BB戦士にはない自分好みのプロポーションを再現できるような構造を採用しています。
どちらもランナー数は少なめで簡単な物であれば30分もあれば組立できるので、リアル等身のガンプラにこだわりがなければ初心者にオススメなシリーズです。
スケール | NoScale 二頭身から三頭身 |
サイズ | 5~8cm程度 |
価格 | 500円~1,500円程度 |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
組み立て時間 | 30分~1時間 |
ガンプラの選び方
結局どれにしたらいいだろう~?
ここまで様々なガンプラのシリーズやその違いを説明してきましたが、結局は自分の好きな機体を作れば良いでしょう。
「自分は"鉄血のオルフェンズ"のガンダムバルバトスが好きだからHGを作った後にMGも作るんだ!」とか、目標があればなお更素敵ですよね。
アニメ等の作中で気に入ったガンダムのプラモデルを作ることは作業中も楽しいですし、作り終わって色々なポージングをさせるのも楽しいものです。
ガンプラシリーズの選び方の目安としては一応こんな感じになります。
- 初心者の方はHG
- リアル等身にこだわらない初心者の方はSD
- SD、HGのステップアップでMGかRG
- 大きいものを簡単に作りたい人はRE
- とにかく難易度が高いものが好きな人はPG
それでもやはり「シリーズが多すぎて決めきれない」という方の為に、テーマ別にオススメガンプラを考えてみましたので参考にしてください。
テーマ別のオススメガンプラ
初心者&ガンプラブーム以来ひさびさに作る方
そんな方にはズバリ「HG」のコチラをオススメします。
■組み立て難易度が簡単である
■旧キットと比較しても凄まじい技術の進歩が感じられる
最高峰のガンプラが作りたい
そんな方にはズバリ「PG」のコチラをオススメします。
■ガンプラ最上級、最高難易度シリーズ
■背中の機動兵装ウイングでPGの迫力が更にUP
でも暫くPGはいいかなって思うかも・・・。
可愛らしいガンプラはないの?
可愛らしいものが好きな方や女性の方にコチラはいかがでしょう。
■とにかく可愛らしい。自分好みの色にしてもGOOD
■いろんな表情を再現できるシールが付属している
細かい作業が大好き
そんな方にはズバリ「RG」のコチラをオススメします。
■パーツの細かさで言えばやはRGは外せない
■RGシリーズの中でも比較的新しく、そしてかっこいい
まとめ
以上、ガンプラのラインナップについての説明でしたが、自分に合うシリーズやガンプラは見つかりましたか?
最初からシリーズを一つに絞らずとも、色々なグレードのものを作って自分に合うガンプラを見つけて頂ければと思います。
個人的オススメ製作順は、HG→RE→RG→MG→PGの順番です。
そしてこれからガンプラを始めるあなたにアドバイスを少し。
プラモデルを作っていく上で大事なことは、周りにとらわれず"自分の世界"で楽しむことです。
そして、ネットや雑誌の凄い作例を見ていきなり真似しようとしない事。
「まずは、つなぎ目をヤスリできれいに下処理して、サーフェーサー吹いて、マスキングして・・・・」等と何時間掛かるかも分からないような作業を最初から詰め込まない事が重要です。
プラモデルは自分なりの考えで自由に作っていいものです。
だからと言ってこだわり過ぎることや、自分の中で目標を高く設定しすぎてしまう事はとても危険です。
私自身も色々考えすぎて作る前に萎えてしまったり、失敗して投げ出してしまったことがありました。
上手に出来ないからと言ってストレスを貯めていては本末転倒。
だから、プラモデルは適当くらいがちょうどいいのです。
たまに、ゲート処理が汚いとか、塗装もしてないとか、人が楽しんで作ったものを小バカにしたり自分の価値観を押し付けてくる人がいますが、そういう変な人は放っておきましょう。
自分のペースで好きに作っていいのです。
それがプラモデルです。
補足
補足として、上記では取り上げなかった比較的マイナーなシリーズについても紹介します。
また、記事製作時点では発表はされているものの、まだ発売されていない新シリーズについても少し触れたいと思います。
MGEX(マスターグレードエクストリーム)
MGEX(マスターグレードエクストリーム)は2020年09月発売予定のガンプラ40周年を記念したシリーズ。
MGのハイエンドブランド版という位置づけ。スケールも同じく1/100。
これまでの技術と異素材を組み合わせて、機体ごとに設定した『テーマ』を元に、MSの“極限表現”に挑むMGハイエンドブランドです。
そして、今回その極限表現をエクストリームポイントと名付けているようです。
第一弾はRX-0ユニコーンガンダムが発売予定でエクストリームポイントは発光機構。
なるほど・・・サイコフレームを表現するようですね。
簡単に言うと「MGの凄い版。そして高い版。」
発売が楽しみだけど25,000円と結構高いから悩んじゃう。
FG (ファーストグレード)
FG (ファーストグレード)は、後述の旧キットとは別に安価な入門モデルとして発売されたシリーズ。
FGシリーズは色分けされておらず、単色になっているため組み立てただけでは少し寂しいかも。
そして、可動部分はポリキャップなしで旧キットを彷彿させる感じです。
接着剤は不要のはめ込み式。
パッケージも旧キットっぽさがあるため昔のガンプラブームの雰囲気を味わえます。
とにかく安いので塗装の塗分けのお勉強等にもってこいですね。
ハイレゾリューションモデル
ハイレゾリューションモデルは1/100スケールですがMGとは少しコンセプトが異なります。
内部フレームが既に出来上がっており、そこに外装を被せていく半完成状態のガンプラなのです。
そして、その内部フレームにはプラスチックだけではなく、ダイキャスト(金属)も使用されており重量感があることや、関節部の可動域とその保持力も特徴的です。
「ガンプラでもあり、完成済みのフィギュアでもある」と言えば伝わりやすいでしょうか。
作中の機体デザインにアレンジを加えた、ハイレゾオリジナルなデザインとなっており、完成品はとても見栄えが良く、外装の隙間から見え隠れする内部フレームのメカディテール感がたまらない感じです。
ラインナップは少ないですが好きなガンダムがあるのであれば是非挑戦してみて欲しいシリーズです。ただ、お値段は10,000円以上とお高めです。
メガサイズモデル
PGよりも大きい1/48スケールのシリーズ。
組み立て後のサイズは約40cm程度になります。
PGを超えるサイズではありますが、ディテールや内部構造は比較的シンプルでパーツ数も控えめ。
手軽に迫力のあるデカイ物が作りたい方にはオススメです。
ちなみにニッパー不要をうたってはおりますが、ニッパーもしくはデザインナイフは使用して作ったほうが良いかと思います。
U.C.HARD GRAPH (ユーシーハードグラフ)
U.C.HARD GRAPH (ユーシーハードグラフ)は、パイロットではなく一般兵士や、作中では目立つ事のない戦闘車両などをキットにした、写実的イメージで再現されたミリタリー風のシリーズ。
戦車などのミリタリープラモデルにあわせた1/35スケールになっており、普段ミリタリーモデルでジオラマを作成したりする方にはオススメです。
EXモデル
EXモデルはガンダムなどのモビルスーツ以外の戦艦や、戦闘機などにフォーカスをあてたシリーズ。
あのホワイトベースなどもキット化されており、戦艦は1/1700スケール、戦闘機や戦闘車両は1/144もしくは1/100で再現されいます。
サラミス、マゼラン、ムサイなどの戦艦に興奮する方にはオススメのシリーズです。
旧キット
1980年頃にガンプラが発売され、その後のガンプラブームで爆発的に売れたキット達は実は今も再販され続けています。
「この時期からこの時期までのものが旧キット」というくくりはハッキリ決められてはいないので曖昧ではありますが、HGやMGでキット化されていないものも多く、今では考えられない接着材を使用して組み立てるキットもあったりします。
スケールも1/144、1/100、1/60と統一されてはおりません。
当時のガンプラブームを思い出したい方や、昔ながらのチープな感じがお好みの方にはオススメです。